
旅の世界で時を知る:ゼブラタイム
空の旅を安全に支えるために、世界中どこでも同じ時刻を理解できる仕組みが必要です。それを実現するのがゼブラタイム(ZTIME)と呼ばれる時刻の表記方法です。ゼブラタイムは、グリニッジ標準時(GMT)に基づいた、航空業界で使われている世界共通の言葉のようなものです。
世界の空には、様々な国、様々な時間帯を飛行する飛行機が飛び交っています。これらの飛行機が安全に飛び交うためには、正確な時間情報が欠かせません。そこで、世界中どこでも同じ時刻を理解できる共通の基準が必要になります。ゼブラタイムは、まさにその役割を果たし、異なる時間帯を飛行する飛行機同士が、安全に運航するための正確な時間情報を共有することを可能にしています。
ゼブラタイムは、日付と時刻にアルファベットの「Z」を付けるのが特徴です。この「Z」は、経度0度を表すグリニッジ子午線、つまり本初子午線上における時間を示す記号です。例えば、「01JAN0000Z」と表記されていれば、これはグリニッジ標準時での1月1日午前0時を表します。世界中どこにいようとも、この表記を見れば、すぐに同じ時刻を理解できます。
ゼブラタイムを使うことで、複雑な時間変換をする必要がなくなります。例えば、日本の時刻をアメリカの時間に換算しようとすると、時差を計算しなければならず、混乱を招く可能性があります。しかし、ゼブラタイムを使えば、世界中どこでも同じ表記で時間を伝えることができるので、誤解が生じる心配がありません。パイロットと管制官の間で、スムーズな意思疎通を図るために、ゼブラタイムは欠かせないものとなっています。 ゼブラタイムは、世界の空の安全を守る上で、重要な役割を果たしているのです。