
変更不可の航空券、賢く使うには?
『経路変更不可』とは、一度予約が確定した航空券の行程を、後から変更することができないという条件のことです。具体的には、出発地、目的地、経由地といった、旅程における主要な地点の変更が一切認められません。
例えば、東京を出発し、バンコクを経由して最終目的地であるシンガポールへ向かう航空券を予約したとしましょう。この時、『経路変更不可』の航空券であれば、途中でバンコクでの滞在期間を延ばしたり、シンガポールへ行く代わりにクアラルンプールに変更したりすることはできません。たとえ、急な用事ができた場合でも、予約した通りの行程で旅行しなければならず、旅程の変更には一切対応してもらえません。
もし、やむを得ない事情で旅程を変更する必要が生じた場合は、当初購入した航空券は無効となります。変更後の希望に合う新しい航空券を、改めて購入する必要があります。これは、既に支払った航空券代が無駄になってしまうことを意味し、大きな出費につながる可能性があります。
そのため、『経路変更不可』の航空券は、旅行の日程が確実に決まっており、変更の可能性が極めて低い場合にのみ選択すべきです。もし、旅行日程に少しでも不確定要素がある場合は、『経路変更不可』の航空券ではなく、変更可能な航空券を選択するか、変更可能な航空券の料金と変更できない航空券の料金の差額を確認し、変更に伴うリスクと費用を比較検討することをお勧めします。そうすることで、後々のトラブルや予期せぬ出費を避けることができます。