航空券のMPMを理解して賢く旅しよう

航空券のMPMを理解して賢く旅しよう

旅行の写真者

先生、「最大許容飛行距離」って、どういうことですか?

旅行専門家

良い質問だね。例えば、東京から大阪へ行くのに、直接行く方法と、名古屋を経由して行く方法があるとしよう。距離は違うよね?

旅行の写真者

はい、東京から大阪に直接行くほうが近いと思います。

旅行専門家

その通り。でも、経由しても、あらかじめ決められた「最大許容飛行距離」以内であれば、直接行く場合と同じ料金になるんだよ。それが最大許容飛行距離の考え方だよ。

MPMとは。

旅行で使われる言葉『MPM』について説明します。MPMは、最大許容飛行距離(マキシマム・パーミテッド・マイレージ)の略です。二つの都市間の料金を決める時に、飛行機で飛ぶ距離がどれくらいまで認められるかを示すものです。通常、飛行機のチケットの値段は、飛ぶ距離が長ければ高くなります。しかし、目的地までまっすぐ飛ぶ場合と、途中で他の場所に立ち寄る場合では、飛ぶ距離が違ってきます。もし、出発地から経由地を通って目的地まで行く場合でも、二つの都市間で決められた最大飛行距離を超えなければ、まっすぐ飛ぶ場合と同じ料金になる仕組みです。料金は、次の三つの経路で設定されています。

お得な運賃の仕組み

お得な運賃の仕組み

飛行機の切符の値段は、実に様々な条件で変わります。空席の数、出発の日や時間帯はもちろんのこと、少し複雑な仕組みも関係しています。その一つに、最大許容飛行距離というものがあります。これは、英語でマキシマム・パーミテッド・マイレージといい、略してエムピーエムと呼ばれます。このエムピーエムを理解すると、より安い切符を見つける手がかりになります。

エムピーエムとは、簡単に言うと、二つの都市の間で飛行機に乗って移動できる最大の距離のことです。例えば、東京からロンドンへ行くことを考えてみましょう。東京からロンドンへの直行便もありますが、東京からドバイを経由してロンドンへ行く便もあります。当然、ドバイを経由すると、飛行距離は長くなります。しかし、このドバイ経由の便の飛行距離が、エムピーエムで定められた距離を超えなければ、直行便と同じ値段で切符が買える場合があるのです。

例えば、東京-ロンドン間の直行便のエムピーエムが1万キロメートルだとします。東京-ドバイ間が6千キロメートル、ドバイ-ロンドン間が4千キロメートルだとすると、合計で1万キロメートルになります。これはエムピーエム以内なので、直行便と同じ値段でドバイを経由できる可能性があるということです。つまり、より長い距離を、同じ値段で飛ぶことができるわけです。

では、なぜこのような仕組みがあるのでしょうか?それは、航空会社が様々な都市を結ぶ路線網を持っているからです。航空会社は、できるだけ多くの乗客を運ぶことで利益を上げます。そのため、直行便がない都市へ行く乗客のために、経由便を用意しています。そして、経由便であっても、エムピーエムの範囲内であれば、直行便と同じ値段で提供することで、より多くの乗客に利用してもらおうとしているのです。

エムピーエムは、複雑な計算式を使って決められています。そのため、全てを理解するのは難しいかもしれません。しかし、基本的な考え方さえ知っていれば、切符を買う際に役立ちます。少しの手間をかけるだけで、旅費を節約できる可能性があるのですから、エムピーエムについて調べてみる価値はあるでしょう。

項目 説明
最大許容飛行距離 (MPM) 2地点間で飛行機で移動できる最大距離。これを超えると追加料金が発生する可能性がある。
MPMの例 東京-ロンドン間の直行便のMPMが1万kmの場合、東京-ドバイ(6千km)とドバイ-ロンドン(4千km)の経由便はMPM内なので、直行便と同額で利用できる可能性がある。
MPMのメリット 経由便でもMPM内であれば直行便と同額で、より長い距離を飛ぶことができる。
MPM設定の理由 航空会社が多くの乗客を運ぶため、経由便を設けている。MPM内であれば直行便と同額で提供することで、利用者増加を狙っている。
MPMの算出方法 複雑な計算式を使用。

運賃設定の三つの経路

運賃設定の三つの経路

飛行機の値段は、主に三つの方法で決められています。一つ目は、出発地から目的地まで乗り換えなしで行く方法です。例えば、東京から大阪へ直接行く場合などがこれにあたります。この方法は、移動時間が短いという利点がありますが、便数が少ない場合や、料金が高い場合もあります。

二つ目は、目的地まで別の空港を経由して行く方法です。例えば、東京から沖縄へ行く際に、一度大阪の空港を経由する場合などが考えられます。この方法は、直行便がない場合や、直行便よりも料金が安い場合に選ばれることが多いです。しかし、経由地での乗り換え時間や待ち時間が発生するため、全体的な移動時間は長くなる傾向があります。経由地での乗り換えの際に、空港内の移動や保安検査などが発生する場合もあり、注意が必要です。

三つ目は、複数の飛行機会社を利用して目的地まで行く方法です。例えば、東京から北海道へ行く際に、最初の区間はA社、次の区間はB社を利用する場合などです。この方法は、それぞれの航空会社の得意な路線を組み合わせることで、より安く、あるいはより早く目的地にたどり着ける可能性があります。しかし、各航空会社の手荷物規定やサービス内容が異なる場合があり、事前に確認が必要です。また、乗り継ぎ時間が短すぎる場合、前の便が遅延すると次の便に乗り遅れる可能性もあるため、注意が必要です。

これらの経路を決める上で、「最大許容マイル数(MPM)」というものが重要な役割を果たします。特に、経由便を利用する場合、このMPMを超えてしまうと、料金が追加されることがあります。MPMは航空会社や路線によって異なるため、事前に確認しておくことが、自分に合った最適な料金プランを見つける鍵となります。

方法 説明 メリット デメリット
直行便 出発地から目的地まで乗り換えなし。 移動時間が短い 便数が少ない場合や料金が高い場合がある
経由便(単一航空会社) 目的地まで別の空港を経由。 直行便がない場合や料金が安い場合がある 移動時間が長い、経由地での乗り換え時間や待ち時間、空港内の移動や保安検査
経由便(複数航空会社) 複数の航空会社を利用。 より安く、あるいはより早く目的地にたどり着ける可能性がある 各航空会社の手荷物規定やサービス内容が異なる、乗り継ぎ時間が短い場合、前の便が遅延すると次の便に乗り遅れる可能性がある

最大許容マイル数(MPM): 特に経由便利用時に重要。MPMを超えると追加料金が発生する可能性あり。航空会社や路線によって異なるため要確認。

正規運賃との関係

正規運賃との関係

飛行機の切符には、基本となる料金である正規料金というものがあります。この正規料金は、飛ぶ距離が長ければ高くなり、短ければ安くなるように、飛ぶ距離を元に計算されています。そして、この正規料金と深い関わりを持っているのが、エムピーエムと呼ばれるものです。

目的地までいくつかの空港を経由して行く場合、全体で飛ぶ距離がエムピーエムよりも長くなると、正規料金に追加料金がかかることがあります。逆に、全体で飛ぶ距離がエムピーエムよりも短ければ、目的地まで寄り道をせずに直接行く場合と同じ正規料金で行くことができます。

例えば、東京から大阪まで直接行く場合の正規料金が1万円だとします。東京から名古屋を経由して大阪へ行く場合、東京から名古屋、そして名古屋から大阪までの距離の合計がエムピーエムよりも短い場合は、正規料金の1万円で行くことができます。しかし、合計の距離がエムピーエムよりも長い場合は、1万円にさらに追加料金がかかることになります。

このエムピーエムは、それぞれの航空会社が複雑な規則に基づいて決めています。なぜこのような仕組みがあるかというと、航空会社は様々な場所へ飛行機を飛ばしており、それぞれの場所までの料金を個別に決めるのは大変な作業です。そこで、基本となる正規料金とエムピーエムを組み合わせることで、様々な場所への料金を効率的に管理しています。

正規料金とエムピーエムの関係を理解することは、飛行機の切符の値段がどのように変わるのかを理解する上でとても大切です。エムピーエムをうまく活用することで、正規料金よりも安く切符を買うことができる可能性があります。旅行を計画する際には、エムピーエムについても調べてみることをお勧めします。

経由ルートの総距離 正規料金
MPM より短い 目的地までの直行便の正規料金と同じ
MPM より長い 目的地までの直行便の正規料金 + 追加料金

経由便のメリット

経由便のメリット

空の旅には、目的地まで乗り換えなしで向かう方法と、途中で飛行機を乗り換える方法があります。目的地まで直行便が飛んでいない場合や、少しでも旅費を抑えたい場合、乗り換えのある便、いわゆる経由便はとても役に立ちます。経由便をうまく利用すれば、直行便よりもずっとお得に旅を楽しめるかもしれません。

そのお得さを実現してくれるのがMPMという仕組みです。これは、指定された都市を経由する場合に限り、直行便と同じ料金で旅行できるというものです。例えば、ヨーロッパのある都市への直行便は高額でも、MPMの経由地として指定されている都市を経由すれば、直行便と同じ料金でヨーロッパへ行くことができます。経由地にもよりますが、MPMを利用することで旅費を大幅に抑えられる可能性があります。

経由便を選ぶもう一つの大きな利点は、経由地での観光です。例えば、ヨーロッパ旅行の際に中東の都市を経由地として選ぶと、そこでの滞在を楽しむことができます。世界的に有名な豪華なホテルや市場、歴史的な建造物など、経由地でしか味わえない魅力を体験できるでしょう。経由地での滞在時間を長く設定すれば、まるで二つの都市を旅行するような、より充実した旅を実現できます。

ただし、経由便には移動時間が長くなるというデメリットもあります。乗り換えの手間や待ち時間などを考慮すると、直行便よりも目的地に到着するまでに時間がかかります。時間に余裕のある旅行であれば、経由地での観光を楽しみながらお得に旅ができます。しかし、限られた日程で旅行する場合には、移動時間の増加は大きな負担となるでしょう。

このように、経由便にはメリットとデメリットがあります。MPMのような仕組みを理解し、自分の旅の目的や状況に合わせて経由便を賢く利用することで、より充実した、思い出深い旅を体験できるはずです。

項目 内容
直行便 目的地まで乗り換えなし。速いが高額な場合も。
経由便 途中で飛行機を乗り換える。安価だが時間がかかる。
MPM 指定都市経由で直行便と同料金で旅行できる仕組み。
経由便のメリット
  • 旅費を抑えられる(MPM利用時)
  • 経由地での観光を楽しめる
  • 二都市旅行のような体験
経由便のデメリット 移動時間が長くなる(乗り換え、待ち時間)

具体的な運賃例

具体的な運賃例

ここでは、東京からロンドンへの飛行機の切符を例に、最大許容飛行距離(MPM)がどのように使われるのか、具体的に見ていきましょう。

まず、東京とロンドンを直行便で結ぶ場合の正規料金が10万円だとします。もし、東京からドバイ、そしてドバイからロンドンへと乗り継ぐ場合の飛行距離の合計が、MPMの範囲内であれば、ドバイ経由の切符も10万円で購入できるかもしれません。つまり、目的地まで遠回りしても、MPM以内であれば追加料金なしで同じ値段で旅行できる可能性があるのです。

しかし、東京-ドバイ-ロンドン間の飛行距離の合計がMPMを超えてしまうと、超えた分の距離に応じて追加料金が発生します。例えば、超えた距離の料金が2万円だった場合、ドバイ経由の切符の値段は合計12万円になるかもしれません。このように、MPMは飛行機の切符の値段に直接影響を及ぼす重要な要素です。

ただし、実際の切符の値段は、航空会社や旅行の時期、座席の種類など様々な要因によって変動します。そのため、MPMを理解した上で、常に最新の料金情報を確かめることが大切です。色々なルートの料金を比較検討することで、自分に合った最もお得な切符を見つけることができるでしょう。例えば、直行便は速くて便利ですが、MPMをうまく活用すれば、経由便で旅費を抑えながら、経由地で観光を楽しむこともできます。MPMを理解することは、賢く飛行機を利用する上で非常に役立ちます。

ルート 合計飛行距離 料金 備考
東京 – ロンドン(直行便) 基準 10万円 正規料金
東京 – ドバイ – ロンドン(経由便) MPM以内 10万円 追加料金なし
東京 – ドバイ – ロンドン(経由便) MPM超え 12万円 MPM超え分2万円が追加

賢い航空券選びのために

賢い航空券選びのために

空の旅をより気軽に楽しむためには、航空券を賢く選ぶことが大切です。そのためには、まず運賃種別ごとの飛行マイルの積算率(MPM)を理解する必要があります。MPMは、同じ金額を支払っても、航空会社や予約クラスによって大きく異なる場合があります。高ければ高いほど、より多くのマイルが貯まり、将来の旅行費用を抑えることができます。

航空券の価格比較は必須です。同じ目的地へ行くにも、航空会社や旅行予約サイトによって価格が大きく異なることがあります。各社のウェブサイトや、複数の予約サイトをくまなくチェックすることで、より安い航空券を見つけることができるでしょう。比較する際には、MPMも忘れずに確認しましょう。同じ価格でも、マイル積算率が高い航空券の方がお得です。

旅行の時期も価格に大きく影響します。一般的に、夏休みやお正月などの大型連休は航空券の価格が高騰する傾向があります。もし、日程に融通が利くのであれば、これらの時期をずらして旅行することで、費用を大幅に抑えることができます。また、早めの予約も効果的です。航空会社によっては、早期予約割引などを提供している場合があり、直前に予約するよりも安く航空券を手に入れることができる可能性があります。

曜日によっても価格が変動することがあります。平日は週末に比べて価格が安い傾向があるので、曜日にも気を配るとさらに節約できるかもしれません。これらの情報を総合的に判断し、MPM、価格、時期、曜日を考慮することで、賢く航空券を選び、よりお得に空の旅を楽しむことができます。

項目 詳細
MPM(飛行マイル積算率) 航空会社や予約クラスによって異なる。高ければ高いほど、より多くのマイルが貯まり、将来の旅行費用を抑えることができる。航空券価格比較時に必ず確認。
価格比較 航空会社や旅行予約サイトによって価格が異なる。各社のウェブサイトや複数の予約サイトをチェック。MPMも忘れずに確認。
旅行時期 大型連休は価格が高騰。日程に融通が利くなら時期をずらして旅行する。早期予約割引も活用。
曜日 平日は週末より価格が安い傾向。
賢い航空券選び MPM、価格、時期、曜日を総合的に判断。